【10周年特別企画】樹脂建材のパイオニア「フクビ化学工業」様インタビュー
樹脂建材のパイオニア「フクビ化学工業」のいままでとこれから
\お話をお伺いしました/
フクビ化学工業株式会社辻󠄀 博喜 様
まずは辻様のご経歴と、アウンワークスというプラットフォームの印象を教えてください。
辻様: 私は2016年に新卒でフクビ化学に入社しました 。入社して1年間は大阪で、その後2017年から現在まで東京を拠点に営業活動を行っています。
アウンワークス様との関わりで驚くのは、弊社のブランド品のほぼ全分野を網羅的に販売いただいている点です 。発売したばかりの新製品にすぐ注文が入ることも珍しくなく、非常に多様で多くのユーザー様を抱えていらっしゃると実感しています。メーカーの営業として、市場のリアルなニーズを掴める非常に貴重な存在だと考えています。
現場では「見切り材」そのものを指して「フクビを持ってきて」と呼ぶほど、貴社名は浸透しています。他社が追随できない信頼の源泉はどこにあるのでしょうか。
辻様:そのように呼んでいただけるのは非常に光栄です。その背景には、一貫して「建築現場からの要望を形にする」という姿勢があります 。現場の切実な声をもとに製品化し、業界に先駆けて上市することで、他社が参入する前に市場を確立できました。
また、業界一の押出生産能力に加え、生産現場から独立した専門の品質管理部署を設置し、不良品を絶対に流出させないというプライドを持ってものづくりを行っています。この「現場起点」と「品質への徹底抗戦」が、共通言語としての信頼を築いたのだと自負しています。
内装から外装、断熱材、OAフロアまで、驚くほど多岐にわたる製品を展開されていますね。
辻様:私たちの核にあるのは「まずチャレンジしてみる、作ってみる」という精神です 。現場の要望であれば、既存の分野にこだわらずどんどん製品化してきました。
その挑戦が、見切り材だけでなく、断熱材の「フェノバボード」や浴室の「バスパネル」、OAフロアの「TNシリーズ」など、各カテゴリーでのヒット商品を生み出す原動力になっています 。樹脂単体にとどまらず、木粉を混ぜた『プラスッド』では隈研吾先生とコラボしたり、炭素繊維と掛け合わせた『タフジット』では高速道路などのインフラ補強にまで活用が広がっています。
「フェノバボード」は業界最高クラス断熱性能(0.019W/m・K)を有し、断熱性能の経年劣化も少ない断熱材です。
浴室床シート「あんから」など、ユーザー目線の独創的な製品が生まれる背景を教えてください。
辻様:これも現場やお取引先様との密な連携から生まれました。「あんから」は、転倒時の衝撃を和らげる浴室床シートが欲しいという切実な声に応え、既存の床下地材に軟質塩ビ層を組み合わせることで誕生しました。既存の枠にとらわれず、職人さんの施工負担を減らし、住まいの困りごとを解決することこそが、私たちの製品開発の哲学です。
持続可能な社会に向けて、現在どのような取り組みをされていますか?
辻様:石油を原料とする樹脂を扱う企業として、環境配慮は避けて通れない社会的責任です。その決意を形にするため、2022年に独自の環境配慮型商品認証制度「Fukuvalue(フクバリュー)」をスタートさせました。
紙とトウモロコシを原料とした断熱材「フクフォームEco」や、廃棄される漁網を再利用した二重床支持脚など、現在8品目が認証されています 。急速に進化する建築業界において、環境配慮の先陣を切る存在であり続けたいと考えています。
再価値化(Revalue)を実践することを目的とした社内独自の環境配慮型商品認証制度。認証基準を満たす製品にこの認証マークを付与されています。
数万点あるラインナップの中で、辻様が個人的に「プロに知ってほしい」一品はありますか?
辻様:個人的な「推し」は、「壁用点検口枠N15」です。見付(枠の幅)がわずか15mmと非常にスッキリしたデザインで、内蓋の取り外しも簡単。発売当時は極めて画期的な製品でした。
改良を重ねながら長年愛されているこの製品のように、フクビには「昔からのロングセラー品」が多く眠っています 。新しいヒット商品だけでなく、こうした細部の納まりを支え続ける名作にも注目していただければ嬉しいです。
また、建付けの微調整で活躍する「サッシスペーサー10」もユーザー様の利用満足度が高い商品です。サッシ枠と取り付け下地の間の隙間を微調整し、レベル調整を確実に行うための樹脂製プレートなのですが、0.5mm単位などの薄板を複数枚重ねた構造で、1枚ずつ切り離して使用します。作業しながらあと何ミリまで打てる、を確認するのに大変便利でおすすめです。
まもうひとつおすすめなのが、食品工場の床と壁の巾木材「ソリッドライン」です。
衛生管理上、入隅部分にはRをつけることが推奨されている場面で多く選ばれています。スーパーや食品メーカー様に気に入っていただき採用いただいたシーンを見ることができ、営業として販売冥利に尽きる思い入れのある商品です。
最後に、建築現場で奮闘するプロの皆様へメッセージをお願いします。
辻様:日々、アウンワークス様を通じて弊社製品をお使いいただき、誠にありがとうございます 。私たちのものづくりの源泉は、実際に製品を手に取り、現場で施工してくださるプロユーザーの皆様です 。皆様からいただく「ここをこうしてほしい」という声こそが、製品改良と開発の原動力です。ぜひ遠慮なくご意見をいただき、これからの10年も一緒に現場の未来を作っていきましょう!
辻様、大変貴重なお話をありがとうございました。アウンワークス共々、今後ともよろしくお願いいたします!
今回お話をお伺いしたのは・・・
昭和28年の創業以来、化学に立脚した樹脂成形技術によって、様々な分野の日常を支え続けるプラスチックの開発型メーカー。本社は福井県。




